弁当の思い出・・・byダデイ

昼飯に500円~は高過ぎでしょ?

大学卒業後、私は大手持ち帰り寿司チェーンの東京本部に入社し、10年間ほど

支部長として埼玉・群馬・栃木地区の店舗を管理する仕事をしておりました。

その会社は、いわゆる「激安寿し」の先駆けとして最盛期には全国に2000店舗以上を展開し、外食業界でマクドナルドや吉野家を抜いて日本一になったこともある大きなチェーンでした。

が、「ある時」を境に客離れが進んで売り上げが落ちはじめました。

「ある時」とはバブル景気です。激安で人気を博したにも関わらず、バブル時代に高単価の寿司を売り出す方向に転換したため、チェーンのイメージがあいまいになってしまったのです。同時にスーパーやコンビニなども「寿司」を本格的に取り扱うようになったため、差別化が図れなくなりました。

さらに日本中を巻き込んだ大腸菌O-157の食中毒が追い打ちをかけました。

この食中毒は外食各社の業績にダメージを与えましたが、その後ほとんどの会社が業績を回復したにも関わらず、私が勤める会社の業績は復活しませんでした。

あくまでも個人的な見解ですが、「創業期の基本理念」を忘れて利益を追求してしまうとお客様は簡単に離れ、企業としての競争力を失ってしまうのでは?

と思います。いささか前置きが長くなりましたが、当時の私の昼食は100%外食でした。ファミリーレストランや持ち帰り弁当など色々な外食を利用しましたが、会社の業績が落ちて収入が減った当時の私にとって1回500円以上の昼食費は非常に高額でした。

2012年、弘前でふらいぱんダデイを開業した時、私は会社員時代の昼食を思い出して「少しでも安い値段で満腹になれる弁当を提供しよう!」と決意しました。これが、いってみれば当社の経営理念です。なので、現在メガドラッグさんで販売してる弁当は200円~300円台・弊社加盟店ohana松森町店で販売してる弁当も500円以下です。従来は学生さんやサラリーマンの方々に喜ばれるようなボリューム重視の弁当が中心でしたが、今後は女性や年輩の方にも喜んでもらえるような優しい弁当・美しい弁当などバラエテイ豊かなラインアップでより多くの皆様に利用していただけるよう努力していきたいと思います。

 代表取締役社長 三上慎介